フリーWi-Fi利用時の注意点と安全対策
学校などで「フリーWi-Fiはむやみに使わないように」と言われてきた人は多いですが、近年の技術進歩により、必ずしも過剰に恐れる必要はないものの、注意すべきポイントがあります。株式会社インターネットイニシアティブ(IIJ)の専門家の見解を参考に、フリーWi-Fiのリスクと安全に使うためのポイントを整理しました。
主なリスク:盗聴となりすまし攻撃
フリーWi-Fiでは通信内容を傍受される「盗聴」や、正規のアクセスポイントと似た「偽アクセスポイント」に接続させられるリスクがあります。これらの攻撃は利用者が気づきにくく、悪意のある第三者が通信内容を盗み見る可能性があります。
暗号化通信(HTTPS)の重要性
現在多くのウェブサイトでは「HTTPS」という暗号化通信が利用されており、通信内容は暗号化されているため、盗聴されても内容が知られることはありません。ブラウザのアドレスバーに「https://」が表示されているかを確認しましょう。
なりすましアクセスポイントへの対処
偽アクセスポイントに接続してしまうと、特定のサイトで偽のログイン画面が表示され、IDやパスワードを盗まれる恐れがあります。ブラウザから警告メッセージが出た場合はアクセスを中止し、直ちに接続を切ることが大切です。
過去と現在の違い
過去はHTTPSが普及しておらず、フリーWi-Fi利用のリスクが高かったため「むやみに使うな」と指導されました。現在は暗号化技術の普及でリスクは軽減されましたが、安心しすぎず注意を払うことが必要です。
緊急時の役割
災害などでモバイル通信が使えない場合に備え、全国共通SSID「00000JAPAN」などのフリーWi-Fiが通信インフラとして機能します。緊急時にはこうした通信手段が重要となります。
快適かつ安全に使うためのポイント
- 重要な個人情報や決済情報は扱わない。
- ウェブサイトのURLが「https://」から始まるか確認する。
- 不審な警告画面が出たらアクセスを中止する。
- 可能な場合は自身のモバイルルーターなど信頼できる通信手段を利用する。
フリーWi-Fiは便利な反面リスクもあるため、正しい知識を持って適切に利用することが重要です。IIJの専門家も「ブラウザーの警告には必ず従い、リスクを理解したうえで使うこと」を勧めています。